【限界突破】経費精算をエクセルで行うデメリットを補う方法とは?

本記事は2026/01/20に更新しております。
【限界突破】経費精算をエクセルで行うデメリットを補う方法とは?
多くの中小企業で、今なお現役として活躍しているのがExcelによる経費精算です。
Excelは経費の記録や分析に便利で、多くの企業が利用しています。経費精算システムを導入すれば、効率化やミス削減が可能であることは分かっていても、コストや人材の問題からなかなか踏み切れないという声は少なくありません。
「本当はシステム化したい…でも現実的に難しい。」というジレンマを抱える経理担当者の方に向けて、本記事ではExcel運用に潜むデメリットを少しでも補うための具体的な工夫をご紹介します。

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なぜExcel経費精算から抜け出せない?中小企業のリアルな声

Excelによる経費精算は、確かに手間がかかる一方で、なかなか手放せない現実があります。特に、中小企業では、下記のような理由でExcelを使い続け、システム化が進まないケースが多く見られます。

理由1:コストの壁(システム導入費用)

経費精算システムの導入は、コスト面での負担が大きく、中小企業にとっては懸念材料といえます。無料プランや低価格プランもありますが、従業員数が増えると利用料金が上がったり、オプション機能に追加費用がかかったりする場合もあります。
一方で、Excelは社会人になればほとんどの人が使った経験があり、機能も汎用性が高く、計算処理にも適したソフトです。

ランニングコストもかからないため、数多くの企業がExcelを導入しています。

理由2:変化への抵抗(慣れた方法を変えたくない)

パソコン操作にあまり慣れていない従業員は、新しいシステムを使うことに躊躇しやすいものです。長年使い続けてきたExcelに安心感を覚えているため、現場の従業員から現状からの変更を望まない声が上がります。

そのため、新しいシステムを導入する場合は、なぜ必要なのかを従業員が納得いく説明をし、円滑に作業を進められるように研修やマニュアルの整備が大切です。

理由3:IT人材・知識不足

中小企業では、ITの専門知識を持った人が社内にいないことは珍しくありません。そのため、どのシステムを選べばよいのか判断がつきにくく、導入後の設定やトラブル対応にも不安が残ります。

システムをうまく活用するためのIT知識を担える人材がいないことが、導入をためらう大きな理由ともいえます。

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Excel経費精算の避けられないデメリット再確認

Excelで経費精算業務をこなすことには、デメリットがつきものです。ここでは、経費精算をExcel管理したときのデメリットについて整理しました。

デメリット1:入力ミス・計算ミスとの戦い

Excelを使うと、日付や金額、勘定科目などを手作業で入力する場面が多く、入力ミスや計算ミスが発生しやすくなります。例えば、数字の打ち間違いや関数の誤入力、数式のコピー漏れといった小さなミスが、申請内容全体の整合性を崩す原因となります。また、これらのミスの修正には、時間と手間がかかり、担当者の負担も大きくなります。特に申請件数が多い月は、確認作業だけで膨大な時間を費やします。

デメリット2:非効率な申請・承認プロセス

Excelで作成した申請書は、承認をもらうために、印刷した紙に上長印や責任者印をもらうなど、申請から承認まで非常に手間がかかります。また、承認者が外出中や出張中の場合には、承認作業が滞ってしまうこともあります。紙ベースのやりとりは、進捗管理が難しく、誰の手元で止まっているのかが分かりづらいという課題もあります。結果として、経費精算が遅れ、従業員のモチベーション低下や業務全体の遅延にもつながります。  

デメリット3:ルールの見落とし・不正リスク

Excelを使用する場合、交通費の経路確認や交際費の上限チェックなどの企業内の経費ルールをすべて人の目で確認する必要があり、その際、見落としの発生リスクが伴います。例えば、申請金額が規定を超えていても、見落として承認されてしまうことがあります。また、チェック体制が甘いと、不正な申請が通ってしまうリスクも否定できません。Excelは自動的な制御が難しいため、ルールの徹底やガバナンス強化には不向きといえます。

デメリット4:領収書原本の管理体制

Excelでの経費精算でも、領収書に関しては、糊付けした申請台紙をファイリングして長期保管する作業があります。ファイリングした台紙の保管は手作業になり、保管スペースの確保も必要です。また、電子帳簿保存法への対応も進めなければならず、Excelによる運用ではスムーズな電子化やペーパーレス化が難しいという課題もあります。

デメリット5:データ集計・分析の壁

部署ごとにExcelファイルが分散して保存されている場合、全社の経費データを集約して分析するのが難しくなります。部署ごとにフォーマットが異なるケースも多く、データを統一したり整理したりするだけでも大変な作業となります。データが整理されていない状態では、経費の傾向や無駄な支出を可視化しづらく、経営判断に必要な情報をタイムリーに得ることができません。結果として、コスト管理や経費削減の機会を逃してしまう可能性があります。

デメリット6:属人化による課題

Excelで経費精算を運用していると、特定の担当者が独自にマクロや関数を組み込んで、作業効率を高めるケースが見られます。しかし、その仕様がマニュアル化されていないと、他の担当者が内容を把握できず、いわゆる属人化の状態に陥ってしまいます。その結果、担当者が部署を離れた際にスムーズな引き継ぎができず、業務が滞るリスクが高まります。業務を標準化するうえでも、属人化は大きな問題といえます。

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【Excelの限界突破テクニック】デメリットを少しでも補う6つの工夫

Excelでの経費精算にはいくつかの課題がありますが、ちょっとした工夫でその負担を軽くすることも可能です。ここでは、Excelのデメリットを補うための6つの具体的な対策をご紹介します。

工夫1:入力規則とプルダウンで入力ミスを激減させる

Excelのデータの入力規則機能を使うと、日付・金額・勘定科目などの入力項目を選択式で設定することができます。プルダウンメニューにすれば、手入力によるミスを防ぎ、入力形式を統一することが可能です。 例えば、日付のセルには日付形式のみを入力可能に設定したり、勘定科目のセルには「旅費」や「交通費」、「交際費」といったプルダウンリストから選択するように設定したりできます。数値入力が必要なセルには、例えば、金額の上限を設定することで、誤った金額入力を防ぐことができます。

これにより、入力作業の精度と効率が大幅に向上します。
(プルダウンメニュー設定例)

工夫2:関数・数式を駆使して計算・チェックを自動化

SUMIFやVLOOKUP、IF関数などを用いれば、科目ごとの自動集計や交通費の自動計算が可能になります。例えば、SUMIF関数は指定した条件をもとに数値の合計を算出する関数のため、勘定科目ごとの合計金額を自動的に計算でき便利です。
VLOOKUP関数は指定した範囲から特定の値を引用する関数のため、従業員が入力した交通費区間に基づいて、あらかじめ作成しておいた交通費のシートから該当する金額を自動的に表示させることができます。
IF関数は指定した条件に合った値を表示させる関数です。例えば、「必須」と指定した項目が空欄の場合に「未入力」と警告を表示させることができます。また、条件付き書式を使えば、エラー入力に対してセルに色をつけて目立たせることができ、ミスの発見もしやすくなります。金額が予算上限を超えた場合にセルを赤く表示させるなどの設定が可能です。

このように、手間のかかるチェック作業を関数などに任せることで、作業時間の短縮にもなります。

工夫3:全社共通の黄金テンプレートを作成・配布

あらかじめ入力項目や計算式、プルダウンリストなどを設定した共通テンプレートを全社で使用することで、個々の作業のばらつきを防ぎます。テンプレートには、入力規則や関数をあらかじめ設定しておくのはもちろん、簡単な使い方のガイドや入力例を添えると、Excel操作に不慣れな方でも滞りなく利用できるでしょう。
また、Excelのバージョン管理も重要です。

テンプレートが更新された際には、古いバージョンが誤って使用されないように管理し、使い方の手順をまとめたマニュアルを提供することで、従業員はスムーズに利用できます。

工夫4:マクロ(VBA)で定型作業をボタン一つに

Excelのマクロ機能を使えば、定型的な作業を自動で処理できるようになります。
例えば、経費報告書に入力された内容を自動的にチェックし、不備があれば申請者に通知されるようにしたり、承認されたデータを集計用のシートに自動的に転記したり、あるいは月ごとの経費レポートを自動的に作成するなどの処理をマクロで実現できます。
ボタンひとつで複雑な作業が完了するため、大きな効率化が見込めます。

但し、マクロの作成やメンテナンスには専門的な知識が必要なため、担当者への依存や属人化には注意が必要です。

工夫5:運用ルールの明確化と徹底(ダブルチェック)

Excelを使う場合も、提出期限、領収書の添付方法、ファイル命名規則、承認フローなどの運用ルールを明確に定め、周知徹底することは重要です。例えば、毎月末日を提出期限とする領収書はスキャンしたPDFファイルを添付したり、ファイル名は「申請者名_提出年月」としたり具体的なルールを定めておきましょう。 決定したルールを従業員に周知し、遵守を徹底することで、経費精算業務の効率化と正確性の向上を図ります。
経理による最終ダブルチェック体制も重要です。

申請内容に不備がないか、規定に違反していないかなどを経理担当者が最終確認することで、ミスや不正を未然に防ぐことが目指せます。

工夫6:ちょい足しツールの活用(外部連携)

Excel単体では限界がある部分も、他のツールと組み合わせることで補うことができます。例えば、交通費の経路確認や交通費計算には路線検索アプリを活用したり、領収書の電子保存にはスマートフォンのスキャンアプリなどを活用したりと、使ったアプリのリンクをExcel内に貼っておくと便利です。

このような、ちょい足しツールを組み合わせて活用することで、Excelの使い勝手が格段に向上します。

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Excel改善の限界点と、その先の選択肢

上記に紹介したような工夫を取り入れることで、Excelによる経費精算業務の手間やミスはある程度軽減できます。しかし、Excelにはツールとしての限界があり、すべての課題を完全に解決することは難しいのが実情です。

工夫しても残る課題:リアルタイム性、内部統制、抜本的効率化

Excelは柔軟性が高く、使いやすいため、幅広い業務に対応できますが、リアルタイムでの情報共有や進捗の可視化といった機能には限りがあります。例えば、申請書の提出状況や承認の進行状況をタイムリーに把握することは難しく、メールのやり取りなどが避けられません。
また、内部統制の観点から見ても、Excelでは誰がどのような変更を加えたのかという履歴を正確に追うことが難しく、不正や誤操作が発生した際の原因究明が困難です。改ざん防止や承認フローの強制といった管理体制を整えるためには、Excel単体では不十分といえます。 さらに、紙の領収書の回収・保管、印刷や押印の必要性など、アナログ作業が残ることもExcel運用の大きな課題です。法令対応を進めるうえでも障害となり、アナログ作業はペーパーレス化や業務効率化を進める上で大きな足かせとなります。

関数やマクロなどで、一定の自動化を試みても、全社レベルでの効率化や統制強化には限界があり、恒常的な業務改善を目指すには、より高度な仕組みの導入が求められます。

次の一手としての経費精算システム

Excel運用の限界を超え、経費精算業務を根本から改善したい場合には、専用の経費精算システムの導入が効果的です。経費精算システムは、申請・承認・仕訳・保存といった一連のプロセスをひとつのプラットフォーム上で一元管理できる仕組みを備えており、業務の効率化と内部統制の強化を同時に実現できます。
特に、近年は、中小企業にも導入しやすい低コストのクラウド型サービスが多数登場しており、初期投資を抑えながらも、必要な機能を過不足なく備えた経費精算用のソフトが存在します。多くのシステムがスマートフォンで対応できるようになり、外出先からの申請や承認もスムーズに行えるため、業務のスピードアップにもつながります。
経費精算システムは単なるツールの入れ替えではなく、業務の仕組みそのものを見直すきっかけとなります。
Excelでは実現できないリアルタイム性や業務統制、そして将来的な業務の持続性を考慮するならば、システム導入は次なる一手として非常に有効な選択肢といえるでしょう。

今後の業務改善に向けて、前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

Excelによる経費精算は導入コストが低い反面、多くの非効率性やリスクを抱えています。
Excelが持つ機能で課題を補う工夫はできるものの、リアルタイム性や内部統制、効率化などを実現するには限界があります。
より高度な効率化とコンプライアンス強化を叶えるには、経費精算システムの導入が有効です。自社のニーズに合ったシステムを選ぶことで、経費精算業務の効率化と「限界突破」が実現できるでしょう。

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この記事を書いた人

金田サトシ
国立大学を卒業後、外資系IT企業でSaaSアプリケーション(ERP/SCMなど)やセキュリティ系コンサルタントとして約15年の実績あり。ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリスト、情報処理安全確保支援士の情報処理資格を取得済み。自身の経験と体系的な知識をもとに、IT系全般をカバーするテクニカルライターとして、リアリティがありつつわかりやすい記事を多数執筆。
佐藤大輔
監修
佐藤大輔

長年、経理業務に携わり、毎年の店舗の水道光熱費の使用料や過剰に使用している店舗への注意喚起などを促し赤字店舗の改革に努めた。また、企業のDX導入にも携わり、職員勤怠の電子化など、業務効率化を積極的に推進。現在は、企業コラム記事などを中心に年間100記事ほど執筆・監修を行っている。

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