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最新事例に学ぶ!マーケティングDXで成果を上げた企業の取り組み5選
ここでは、業種や規模も様々な企業が、マーケティングDXによっていかにして課題を解決し、成果を上げたのか、具体的な事例を通じて見ていきましょう。
事例1:BtoB専門商社A社「MAとインサイドセールス連携で、休眠顧客を掘り起こし売上増」
ある半導体検査機器メーカーでは、小規模な組織体制ゆえのリソース不足という課題を抱えていました。
そこで、MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入し、リード獲得から顧客管理、ナーチャリング(顧客育成)、商談化までの一連のプロセスをデジタル上で可視化しました。 Webサイトからの問い合わせや資料請求といった顧客の行動をスコアリングし、関心度が高まったタイミングでインサイドセールスが的確にアプローチする仕組みを構築したのです。
この結果、過去に接点のあった休眠顧客の掘り起こしにも成功し、リード獲得数は10倍以上に増加しました。
事例2:地方の飲食店B社「LINE公式アカウントとポイント連携でリピート率・客単価アップ」
多くの飲食店にとって、新規顧客の獲得以上にリピーターの育成が重要です。ある焼肉店では、来店客にLINE公式アカウントへの友だち登録を促し、限定クーポンや新メニューの情報を配信することで再来店を促進しました。 また、LINE上で予約が完結する機能を導入したところ、Webからの月間予約件数が2.5倍に増加。
別の飲食店では、LINE上で利用できるショップカード(ポイントカード)機能を活用し、特典を用意することでリピーターの囲い込みに成功しています。
これらの施策は、ハガキやDMといった従来の手法と比較して、顧客との継続的な接点を低コストで実現し、高い費用対効果を上げています。
事例3:アパレルECサイトC社「顧客セグメント別メールマーケティングとWeb接客で転換率改善」
とあるアパレルでは、実店舗とECサイトで分断されていた顧客データを統合し、一元管理するシステムを構築しました。これにより、ECサイトでの閲覧履歴がある顧客が実店舗を訪れた際に、その情報に基づいたパーソナライズされた接客が可能になりました。
また、統合されたデータを活用し、「過去にAという商品を購入した顧客」といった特定のセグメントに対して、関連商品の情報をメールで配信するなど、Web上でのコミュニケーションも高度化。
オンラインとオフラインを融合させた一貫した顧客体験を提供することで、顧客との関係性を深めています。
事例4:学習塾D社「オウンドメディアでの情報発信とSEO強化で、広告費を抑えつつ問い合わせ増」
学習塾やスクール業界では、いかにして見込み客である保護者の信頼を獲得し、問い合わせに繋げるかが重要です。
ある企業では、広告費に大きく依存した集客モデルからの脱却を目指し、オウンドメディア(自社ブログ)の運営に注力しました。 「地域名+科目名+悩み」といった、保護者が検索するであろうキーワードを徹底的に分析し、その答えとなる質の高い記事コンテンツを継続的に発信。
SEO(検索エンジン最適化)を強化した結果、広告費を大幅に抑制しながら、検索エンジン経由での問い合わせ数を安定的に獲得できるようになりました。
事例5:工務店E社「施工事例の動画コンテンツとSNS活用で、認知度向上と新規顧客獲得」
住宅のような高額商材では、企業の信頼性や技術力をいかに伝えるかが鍵となります。ある工務店では、これまで写真が中心だった施工事例を動画コンテンツ化し、YouTubeやInstagramで積極的に発信。施主へのインタビューや、職人の技術が光る施工過程などを動画で見せることで、静止画だけでは伝わらなかった住宅の魅力や企業の想いをリアルに伝えられるようになりました。
これにより、SNS上での認知度が向上し、これまでリーチできなかった若年層からの問い合わせや、遠方からの受注に繋がるなど、新たな顧客層の獲得に成功しています。