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まずは結論!データ統合ツールは「目的から逆算して種別を選ぶ」のが成功の鍵
本記事の要点は次の3つです。
- データ統合ツールは目的別に4タイプ(EAI/ETL・ELT/iPaaS/ノーコード統合ハブ)に大別できる
- 機能の多さではなく「自社の目的に合うタイプか」で選ぶことが失敗回避の鍵
- 接続性・使いやすさ・セキュリティ・拡張性・総コスト(TCO)の5基準で比較する

〈 トピックス 〉
クラウドサービスの普及により、企業が扱うデータは増え続けています。しかし、営業はSFA、経理は会計システム、現場はExcel――というように、データが部門ごとのツールに分かれて散在していると、せっかくの情報を全社で活かしきれません。この課題を解決する手段が「データ統合ツール」です。
一方で、データ統合ツールと一口に言っても、EAI・ETL・iPaaSなど種類はさまざまで、自社に合わないものを選ぶと「導入したのに使われない」という失敗に陥りがちです。本記事では、データ統合ツールの種類と特徴の違いを整理し、失敗しない選び方・比較のポイントを、ツール選定の判断基準に絞って解説します。
なお、そもそも「データ統合とは何か」「システムを入れ替えずに連携する進め方」といった基礎から確認したい方は、データ統合とは?システムを入れ替えずに連携する方法と進め方【実践ガイド】もあわせてご覧ください。本記事は、その次の段階である「どのツールを選ぶか」に特化した内容です。
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本記事の要点は次の3つです。
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導入によって得られる効果は、主に次の3つに整理できます。
たとえば、複数システムからCSVを出力し、ExcelのVLOOKUP関数やコピー&ペーストで何時間もかけてレポートを作る運用は、多くの現場で見られます。こうした手作業は工数がかさむだけでなく、担当者しか手順が分からない属人化や、転記ミスによる誤った経営判断のリスクを生みます。ツールでこの部分を自動化できれば、見えにくいコストを大きく削減できます。
なお、こうしたデータの散在が組織の縦割りや部門最適の構造から生じている場合は、ツール導入だけでは根本解決になりません。原因を組織面から掘り下げ、部門最適から全社最適へ移行する進め方については、部門最適から全社最適へのデータ統合アプローチで詳しく解説しています。
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EAI(Enterprise Application Integration)は、社内の複数システムをリアルタイムに連携させるためのツールです。受注システムに注文が入ったら即座に在庫管理システムへ反映する、といったシステム同士の即時連携を得意とします。各システムをつなぐハブの役割を果たし、データが発生した瞬間に別システムへ処理を飛ばして自動で動かせるため、業務の流れをスムーズにする用途に向いています。
ETLは、データを抽出(Extract)・変換(Transform)・格納(Load)する一連の処理を指し、主に経営分析用の大規模なデータ保管庫(データウェアハウス)を構築する際に使われます。近年は、まず保管庫に格納してから加工するELTという手法も注目されています。バッチ処理(決められた時間にまとめて行う処理)に強みがあり、昔ながらの基幹システムを整理したい場合はETL、クラウド環境で大量データを高速に分析したい場合はELTが適しています。
▼ ETLとELTの違い
| 項目 | ETL(加工してから格納) | ELT(格納してから加工) |
|---|---|---|
| 処理の順序 | 移す途中で形を整える | 移し終えた後に形を整える |
| メリット | 格納前に不要な情報を除ける。安全性が高い | 取り込みが速く、後から分析方法を変えやすい |
| デメリット | 準備に時間がかかり、項目追加がやや手間 | 保管庫の容量を多く使い、費用がかさむことも |
iPaaS(Integration Platform as a Service)は、クラウド上で提供される連携ツールです。SlackやSalesforceなど多くのクラウドサービス(SaaS)を、プログラムを書かずに「Aにデータが入ったらBに送る」といったルール設定だけでつなげます。インターネット経由で手軽に始められるため、クラウド中心の業務スタイルの企業と相性が良いタイプです。
中央にデータを集める基盤(統合ハブ)を置き、CSVやAPIで各システムのデータを段階的に集約していくタイプです。集約したデータをそのまま集計・可視化・ワークフローまでつなげられるため、「つなぐ」だけでなく「活かす」ところまで一気通貫で進められるのが特長です。
専門的な開発をしなくても業務担当者が自ら画面を組み立てられるため、情報システム部門の負荷を抑えつつ現場主導でスモールスタートしたい場合や、バックオフィスの支出管理を一元化したい場合に向いています。
▼ 4タイプの比較
| タイプ | 特徴・連携方式 | 向いているケース | 専門知識・コスト |
|---|---|---|---|
| EAI | システム間をリアルタイム連携するハブ | 受注→在庫など即時連携が必要な業務 | 専門知識が必要/中〜高 |
| ETL・ELT | 抽出・変換・格納で分析基盤を構築 | 大量データの分析基盤を作りたい | 専門知識が必要/中〜高 |
| iPaaS | クラウド上でSaaS同士をノーコード連携 | 複数のSaaSを手軽につなぎたい | 比較的低い/従量制が多い |
| ノーコード統合ハブ | 中央基盤に集約し可視化・自動化まで一気通貫 | 現場主導・スモールスタート・支出管理 | 低い/段階導入しやすい |
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実際には複数タイプを組み合わせるケースも多く、たとえば「基幹データはETLで集約しつつ、現場の集計・可視化はノーコード統合ハブで担う」といった構成も有効です。まずは効果が見えやすい1領域を対象に、最も相性の良いタイプから試すのがおすすめです。
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どれだけ高機能でも、自社が使っているシステムからデータを取り出せなければ意味がありません。使用中のクラウドやデータベースに対応するコネクタがあるか、古いシステムにもCSVや独自方式で接続できるか、クラウド・社内サーバーへ安全にアクセスできるかを最優先で確認します。
情報システム部門は多くの業務を抱え、現場の突発的な依頼にすぐ対応できないこともあります。専門知識がなくても直感的に操作できるツールを選べば、現場の担当者が自ら小さな修正を行えるようになり、活用スピードが上がるうえに情シスの負担軽減にもつながります。
データを集約するほどリスクも集中します。通信中・保存中のデータが暗号化されているか、権限管理や二要素認証などのアクセス制御に対応しているか、操作履歴を記録・検証できる監査ログがあるかを確認します。クラウド利用時は、ログの保存期間や第三者認証(ISMSなど)の取得状況も重要な判断材料です。
現時点の要件だけでなく、将来のデータ量や利用範囲の拡大も見据えます。大量データでも安定稼働するか、データ量が増えたときに柔軟に性能を拡張できるかを確認しましょう。即時連携が必要ならEAI・iPaaS、大量データをまとめて処理するならETLというように、リアルタイム処理とバッチ処理のどちらが目的に合うかも見極めます。
目先の導入費用だけでなく、導入後の数年間で合計いくらかかるかというTCO(総所有コスト)で判断します。TCOは「初期導入費用+(年間ランニングコスト×使用年数)+更新・廃棄コスト」で概算できます。ライセンス料が安くても、設定が難しく外部コンサルに費用が発生し続けるツールは結果的に高くつきます。トラブル時に日本語で迅速に対応してもらえるサポート体制も、業務を止めないための重要な要素です。
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棚卸しから範囲拡大までの具体的な進め方は、データ統合とは?システムを入れ替えずに連携する方法と進め方【実践ガイド】のステップ解説で詳しく紹介しています。ツール選定と並行してご確認ください。
\ 情報システム部門の方へ /
情シスの負荷を抑えつつ現場主導でデータ統合を成功させるための実践ノウハウは、情報システム部門でデータ連携・レガシー対策・セキュリティの課題を解決にまとめています。
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候補を絞ったら、接続性・使いやすさ・セキュリティ・拡張性・総コストの5基準で比較し、まずは効果の見えやすい領域からスモールスタートしましょう。身近なデータの棚卸しから始め、データに基づく迅速な意思決定ができる体制を段階的に整えていくことが、これからの競争力につながります。
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バックオフィス業務の
支出管理を支援する、
ノーコード・クラウドデータベース

※バックオフィス業務とは経理や総務、人事、法務、財務などといった直接顧客と対峙することの無い社内向け業務全般を行う職種や業務のこと
この記事を書いた人

デジタルマーケティングやIT領域を中心に、年間200本超のライティング、100本以上の編集を担当。基幹業務系ソリューションやITインフラ、情報セキュリティの技術解説に精通し、企業のDX推進や業務効率化に関する専門記事を多数執筆・編集。