システムを一つにまとめるのは、企業のIT基盤を大きく変える重要なプロジェクトです。情シス担当者は、単なる機能の有無だけでなく、組織の将来像を見据えた評価基準を持って、選定に臨む必要があります。
自社の業務プロセスに柔軟に適合できる拡張性
統合型プラットフォームは標準機能が充実していることが前提ですが、それだけでは不十分です。多くの企業や組織には、競争力の源泉となっている、独自の業務フローや運用ルールが存在します。そのため、パッケージの型に業務を無理やり合わせるのではなく、必要に応じて柔軟にカスタマイズや拡張ができる自由度があるかを確認しなければなりません。
特に大事なのが、システムの拡張性です。ビジネスの成長に伴って扱うデータ量が増えた際、システムを止めることなくスムーズに機能を追加できるかどうかが重要です。
また、ローコード開発機能を備えているプラットフォームであれば、現場の細かな要望に対して情シス部門が迅速に応えることができ、システムへの満足度と定着率を高めることができます。
他部門も直感的に操作できるUI/UXと現場への定着のしやすさ
システム統合が失敗する最大の原因は、現場から「使いにくい」という不満の声が出ることです。情シス部門が高い技術力で構築したシステムであっても、現場の社員が操作に迷い、入力にストレスを感じるようであれば、結局は元のバラバラなSaaSへと戻ってしまう可能性があります。
そのため、選定の際には実際に利用する他部門のユーザーを巻き込み、デモンストレーションや試用を行いながら、以下のポイントをチェックすると良いでしょう。
説明なしで使えるか:
マニュアルを読まなくても、次に何をすればいいか直感的にわかるか。
スマホでも使えるか:
外出先や移動中でも、パソコンと同じように操作できるか。
ガイドが表示されるか:
画面上に操作の手順を案内する機能があり、誰でも迷わず入力できるか。
操作性が優れたシステムは、教育コストを下げ、情シス部門への問い合わせを大幅に減らす効果も期待できます。
ベンダーのサポート体制と継続的な機能アップデートの有無
統合システムは導入して終わりではなく、導入後に長い運用期間が始まります。そのため、システムそのものの性能に加え、提供ベンダーの信頼性と将来性も選定基準となります。
まず、トラブル発生時のサポート体制が万全であるか、自社と同じ規模での導入実績が豊富であるかを確認しておきましょう。
さらに重要なポイントは、ベンダーが継続的に機能アップデートを行っているかです。法改正への迅速な対応や、最新技術の取り込みが自動的に行われるプラットフォームであれば、情シス部門が自力で対応を検討する負担がなくなります。
ベンダーの開発ロードマップなども確認し、自社の成長を長期的に支えてくれるパートナーになり得るかを見極めることが大切です。