正本を一つに決める考え方は共通ですが、使っているサービスによって機能の呼び方や操作手順が異なります。
Microsoft 365(OneDrive / SharePoint)を使っている場合
OneDriveまたはSharePointにExcelファイルを置くと、次の機能が使えます。
共同編集と自動保存:
複数のユーザーが同じブックを同時に開いて編集でき、変更内容が数秒単位で反映されます。デスクトップのExcelでは、画面左上のタイトルバーにあるスイッチで自動保存のオン/オフを確認できます(出典:Microsoft サポート「Excel ブックの共同編集を使用して同時に共同作業を行う」)。
バージョン履歴の確認・復元:
デスクトップのExcelでは[ファイル]→[情報]→[バージョン履歴]から、OneDrive/SharePoint上ではファイルを右クリック→[バージョン履歴]から、過去の版を表示・復元できます(出典:Microsoft サポート「OneDrive に格納されている以前のバージョンのファイルを復元する」)。保持できる期間や版数は、管理者が設定したバージョン履歴の制限や保持ポリシーによって変わります(出典:Microsoft Learn「ドキュメント ライブラリと OneDrive のバージョン履歴の制限の概要」)。
注意点:
ローカルPCのみに保存したファイルではバージョン履歴は使えません。また、従来の「ブックの共有(共有ワークブック)」は古い方式で機能制限が多く、Microsoftは共同編集への移行を推奨しています(出典:Microsoft サポート「共有ブック機能について」)。
Google Workspace(Googleドライブ / スプレッドシート)を使っている場合
Googleドライブにファイルを置くと、次の機能が使えます。
共同編集とリアルタイム同期:
Googleスプレッドシートは複数ユーザーが同時に編集でき、変更がリアルタイムで反映されます。Excelファイル(.xlsx)をGoogleドライブに保存するだけで、ブラウザから共同編集が可能です。
バージョン履歴の確認・復元:
Googleスプレッドシートでは[ファイル]→[変更履歴]→[変更履歴を表示]から過去の版を確認・復元できます。Excelファイルをドライブに置いている場合も、ドライブ上でファイルを右クリック→[バージョン管理]から過去の版にアクセスできます。Googleスプレッドシート(Googleのネイティブ形式)の変更履歴は、無期限に保持されます(※時間の経過に伴い、細かな変更が統合される場合があります)。一方、Excelファイル(.xlsx)のままGoogleドライブで管理している場合、過去の版は原則として「最新の100版」または「30日間」のいずれか短い期間のみ保持されます(ファイルごとに「最新版として保存」の設定をすれば消去を防ぐことも可能です)。
共有設定の管理:
共有リンクは「編集者」「閲覧者(コメント可)」「閲覧者」の3段階で権限を設定できます。「リンクを知っている全員」への編集権限共有は正本の定義が崩れやすいため、社外共有時は「閲覧者」または期間限定リンクを活用することを推奨します。
注意点:
Googleスプレッドシートに変換して管理する場合と、Excelファイル(.xlsx)のまま管理する場合では、使えるバージョン履歴機能が異なります。正本として管理するファイルは、どちらの形式で管理するかをチームで統一しておくとトラブルを防げます。