請求処理を自動化する最新ツール事情と導入メリット、選び方を紹介

本記事は2026/03/17に更新しております。
請求処理を自動化する最新ツール事情と導入メリット、選び方を紹介

月末・月初の請求処理は多くの企業の経理部門で大きな負担になっています。ミスが許されないプレッシャーの中、郵送・保管など作業が煩雑で長時間化しやすいためです。
こうした課題を解消するため、近年は自動化ツールの導入が広がっています。
本記事では、ツールの種類や導入メリット、選び方のポイントを解説します。

01

アナログな請求処理に潜むリスクと非効率:あなたの会社は大丈夫?

まずは、よくある請求業務の流れに沿って、各段階で発生しやすい具体的な課題やリスクを整理していきましょう。

課題1:請求データの収集・確認作業の煩雑さと時間ロス

Excelや紙での請求業務では、取引先ごとに販売単価や販売実績を確認・照合する必要があり、請求データの収集・確認に手間と時間がかかります。
また、取引先が増えるほど作業時間も長くなり、担当者の負担も増していきます。

課題2:請求書作成時の入力ミス・計算ミス

手作業での請求書作成は時間がかかるだけでなく、ミスも発生しがちです。たとえExcelを使っていても入力は人の手で行います。商品の単価や数量をひとつ間違えるだけでも請求額が変わってしまい、ミスは取引先からの信用低下や対応工数の増加につながります。

課題3:承認プロセスの形骸化と遅延

請求件数が多いと承認者やダブルチェック者も集中力を欠き、作業が「形だけ」になりがちです。また紙の請求書では責任者が出社・在席していないと承認が進まず、業務が滞ってしまいます。

課題4:郵送作業の手間とコスト

請求書の郵送は請求業務のなかでも手間とコストがかかる作業のひとつです。具体的には宛名書き・封入・切手貼付・投函の手間がかかるほか、郵送費や封筒・プリンタのインクなど消耗品費、件数が多ければ人件費もかさみます。

課題5:請求書控えの保管の難しさ

紙の請求書では、控えの保管も課題となります。インボイス制度が始まり、仕入税額控除を受けるには請求書控えも7年間の保存が必要になりました。紙で保管するには相当のスペースと、必要なときすぐに取り出せるよう工夫したファイリングを要します。それでも検索性は高いとはいえず、保管の難易度は高いといえます。

課題6:入金管理の負担とミス発生リスク

入金確認と消込作業も、請求業務の中で神経を使う工程です。請求額が実際の入金額と合致しているか、目視や手作業による確認ではミスと隣合わせといえるでしょう。

課題7:属人化による業務ブラックボックス化

中小企業では、1人の経理担当者が請求業務を網羅的に担っているところも少なくありません。業務フローや管理体制が整っていないと、担当者以外が進捗を確認できず、ほかの社員では代替できない状況になります。担当者不在時には業務が止まり、請求が遅延すれば取引先に迷惑がかかります。

課題8:法改正への対応負荷

電子帳簿保存法やインボイス制度など、請求業務に関わる法改正は頻繁です。請求書フォーマット変更や業務フローの見直しが必要になるケースもあって対応の負荷が大きいほか、対応が追いつかなければ法令違反も招きかねません。

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02

請求処理を自動化するメリット

請求処理の自動化は単なる業務効率化にとどまらず、経営全体にもメリットをもたらすほか、DXや法改正など時代の流れにも対応できます。

メリット1:経理DXによる生産性向上

反復的でかつ定型的な請求業務の自動化は、DX推進の第一歩として最適です。

自動化により時間や人手に余裕が生まれ、経理部門は業績管理や予算管理など、企業活動の変革に直結するコア業務へシフトしやすくなります。

メリット2:ヒューマンエラー削減による業務品質の向上

請求業務を自動化すると入力ミスや送付ミスの低減を期待できます。また誰が処理しても一定の業務品質を保ちやすくなるため属人化の解消にもつながるでしょう。

業務品質の向上は顧客からの信頼維持・向上に寄与し、取引の継続を後押しします。

メリット3:ペーパーレス化による環境負荷の低減

請求業務の自動化・電子化によって紙・封筒・インクなど消耗品の使用が減り、郵送も不要となるため、CO2排出の削減に貢献できます。

環境にやさしい業務体制の構築は、今注目を集めているSDGsやESG経営への第一歩としても有効です。

メリット4:内部統制の強化とコンプライアンス遵守

手作業や属人的作業での承認漏れや改ざんといったリスクも、自動化により軽減できます。承認フローを一元管理できるようになるうえ、各工程で証跡が残りやすくなるためです。

こうした仕組みにより内部統制が強化され、コンプライアンス対応にも有効な体制が整います。

メリット5:コスト削減・キャッシュフロー改善

請求業務を自動化・電子化すると、印刷・郵送・人件費などを削減できます。

また、正確な請求書の遅滞ない発行により支払遅延も減少し、キャッシュフローの安定につながるでしょう。

メリット6:テレワーク対応による柔軟な働き方の実現

請求業務の自動化・電子化によって、社外からの請求書関連データへの安全なアクセスが可能となり、テレワークでも請求業務を進められるようになります。

柔軟な働き方の実現は、採用率の向上や離職防止の効果も期待できます。

メリット7:確実かつ効率的な制度対応

インボイス制度や電子帳簿保存法といった法制度にも、請求データの一元管理や証憑の電子保存などで対応しやすいといえます。

制度対応の負担を抑えつつ、法制度に則った業務体制を整備できるでしょう。

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03

【最新ツール事情】請求処理を劇的に変える自動化ツール

請求業務の自動化ツールは、請求書発行システム、RPA、販売管理システム・会計ソフトの請求機能の3つが代表的です。各ツールの特徴や機能を整理していきましょう。

タイプ1:請求書発行システム(主流はクラウド型)

請求書発行システムには、PDFなど電子データ形式の請求書の送受信に特化したものや、請求書の作成から入金消込、督促まで網羅的にカバーできるものがあります。
販売データとの連携による請求書自動作成機能、承認ワークフロー、Web発行、自動入金消込など機能は豊富で、請求業務全体を大幅に効率化できるでしょう。

タイプ2:RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)

人の手による定型作業をソフトウェアロボットが代行するRPAは、請求データの集計や、集計したデータの請求書ソフトへの自動入力など、請求業務の部分的な自動化に適しています。
既存システムの大きな変更を必要としない点がメリットですが、業務フローそのものを変更する場合は対応が求められます。

タイプ3:販売管理システムや会計ソフトの請求機能

もしかしたら、今使用している販売管理システムや会計ソフトの請求機能を活用するだけでも、自動化・効率化を実現できるかもしれません。請求書発行システムやRPAに比べて自由度はやや劣りますが、新しいツールを導入する前に、備わっている機能を今一度チェックしましょう。

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04

自社に最適な請求処理ツールを選ぶための7つのチェックポイント

多種多様なツールの中から自社に合ったものを選ぶには、課題や予算、機能、操作性など複数の視点での比較検討が重要です。ここでは具体的なチェックポイントを7つ紹介します。

ポイント1:【課題解決】最も効率化したい業務プロセスは?

請求業務には、作成、送付、入金消込など様々な工程があり、負担の大きな箇所は企業により異なるでしょう。ツールを導入する際はボトルネックからの部分的な自動化がおすすめです。まずは自社で課題となっている工程を見極めましょう。

ポイント2:【機能】必要な機能の網羅と拡張性は?

課題の解消に必要な機能が備わっているかどうかは、最重要ポイントといえます。あわせて、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応可否も必ず確認しましょう。

ポイント3:【連携性】既存のソフト・システムと連携できるか?

すでに会計ソフトや販売管理システムを導入しているなら、既存ソフト・システムとの連携性も重要です。異なるシステム間でデータや機能を共有できる仕組み「API連携」の有無をチェックしましょう。

ポイント4:【コスト】導入費用・運用費用と費用対効果は?

ツールによって料金体系が異なります。月額制なのか請求書の件数に応じた従量課金制なのか、料金体系を確認し、初期費用とあわせて予算内に収まるか、費用対効果はどの程度見込めそうか、ツールごとに比較しましょう。

ポイント5:【操作性】経理担当者が直感的に使いやすいか?

どれだけ高機能なツールでも、担当者にとって使いにくいものだと導入効果が限定的になりかねません。候補となるツールは無料トライアルやデモを利用し、実際の画面や操作性の事前確認をおすすめします。

ポイント6:【サポート体制】導入時や運用開始後のサポートは充実しているか?

初期設定サポートやトラブル対応など、導入後のサポート体制もツール選びの大事な要素です。特にITに長けた人材が少ない企業では、サポートが手厚いものだと定着もしやすくなります。

ポイント7:【セキュリティ】情報漏洩対策などは十分か?

請求書には機密情報が多く含まれるため、セキュリティ対策が欠かせません。自動化・電子化するなら、通信の暗号化やアクセス制限、操作履歴の記録などに対応しているか確認しましょう。

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05

成功しやすいツール導入の手順

ツールは導入するだけでなく、現場に定着させ、期待する効果をあげてこそ真価を発揮します。そのために必要な準備と導入の進め方を順に解説します。

手順1:導入目的の明確化と関係部署との連携

まずは、ツールを導入する目的(作業効率化、コスト削減、ミス削減など)を明らかにして、ツール選定や運用設計の軸を定めましょう。

また、営業部門や情報システム部門など関係部署と連携して認識を合わせ、各部署の役割も決めておきます。

手順2:請求業務フローの整理と再設計

次に、現状の請求業務の各工程をリスト化して手間やミスの多い工程を突き止めるとともに、理想の業務フローを設計しましょう。

現状と理想のギャップを把握すると自動化する工程を定めやすくなり、円滑なツール選定につながります。

手順3:導入体制の構築とスケジュール設計

ツール導入は部門横断的なプロジェクトとして進めます。導入責任者や各部門の担当者を定め、タスクを一覧にして抜け漏れを防ぎましょう。

あわせて導入から本稼働までのスケジュールを設計し、進捗を管理していきます。

手順4:運用ルールの策定と担当者へのトレーニング

続いて、ツール導入後の請求フローや運用ルールを明文化します。マニュアル形式でまとめておくと、本格稼働時の現場の混乱を軽減できるでしょう。

あわせて、無料トライアルやデモ版を使い、担当者にはツール操作のトレーニングを実施します。

手順5:取引先への事前説明

特に請求書を電子化するとなると、取引先にも影響が及びます。変更点や変更時期をわかりやすく伝え、理解と同意を得ましょう。

取引先も準備期間を確保できるよう、余裕を持った連絡が大切です。

手順6:スモールスタートで利用範囲を段階的に拡大

実際にツールを導入したら、効果を検証しながら、運用上の新たな課題をすくい上げていきます。

運用ルールやマニュアルを調整し、必要に応じてツールの機能を追加するなど利用範囲の拡大を検討しましょう。

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06

まとめ

請求業務は工程の多さや煩雑さから、手間やミス、属人化、法対応などの様々な課題を抱えがちです。
これらの課題の多くは自動化ツールの導入によって解消できるでしょう。ツール選定時には機能や連携性、操作性などを多角的に比較し、業務のボトルネックとなっている部分から小さく導入していきます。
DXの取り組みのひとつとしても、請求業務の自動化を検討してみませんか。

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07

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この記事を書いた人

紗冬えいみ
金融ライター・Webマーケター。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP保有。証券会社、公認会計士・税理士事務所での実務経験を持ち、個人の資産形成や、法人・個人の記帳代行、決算書や申告書の作成補助に携わる。ライター転身後は知識と経験を活かして投資・資産形成や経理の基礎に関する記事を多く執筆。紙媒体も含めて年間200記事以上を手がける。
梶本卓哉(公認会計士、税理士)
監修
梶本卓哉(公認会計士、税理士)

早稲田大学卒業後、関東信越国税局採用。税務大学校を首席卒業(金時計)し、税務署法人課税部門にて法人税、消費税等の税務調査に従事。複雑困難事案の事績により署長顕彰。大手監査法人に転職後、製造業や不動産業をはじめ様々な業種の上場会社監査やIPO監査に従事。その後、中央官庁勤務を経て大手証券会社の引受審査部・公開引受部にてIPO業務に従事。現在は主に法人の税務顧問を務めており、スタートアップ支援に強みを有する。

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